Photoshopの自動処理で複数枚の写真を一括操作する


前回紹介した暗い写真をふんわり明るくする方法 Photoshopの中で紹介したとおり、子供のいる家族5組で行ったBBQで撮影した500枚近い画像が暗かったため、以下の通り要件を整理して写真の加工を行いました。

  • 写真が暗いので明るくする
  • 被写体が子供なので、ふんわり柔らかい印象にする
  • 500枚以上あるので、自動処理が可能な手順にする

 

本日は、前回の記事では紹介しきれなかった「500枚以上あるので、自動処理が可能な手順にする」について紹介します。

 

複数枚の画像を自動処理(一括処理)する方法

 

Photoshopを利用して複数枚の写真に同じ処理を実行したい場合は、以下の機能を使います。

  • アクションの実行
  • バッチ
  • ドロップレット

 

どの操作も前提として、あらかじめ実行したいアクションを記録させておく必要があります。

それぞれの違いを説明します。

 

アクションの実行

対象の写真をPhotoshopに読み込み、事前に記録していたアクションを実行させるというものです。

こちらは、一回処理が完了したら、次の写真を手動で読み込みさせる必要があるので、毎回手間がかかります。

 

合成や複雑な加工が必要な作品を作るような場合に、何度も同じ処理を行う必要がある場合などに有効です。

 

バッチ

特定のディレクトリを指定し、その中に入っている写真画像を一括して処理します。

対象の写真が、幾つかのディレクトリに点在している場合は毎回ディレクトリを指定し直す必要があります。

 

作業用のフォルダとしてきっちり分けている場合は、この方法でも問題ありません。また、サブディレクトリを除外することもできるので、処理したくない写真がある場合は、サブディレクトに退避させておくことも可能です。

 

ドロップレット

記録したアクションを実行するようのexeファイルが生成されます。

対象の写真をこのexeファイルにドラッグ&ドロップすれば、実行されます。

 

もちろん、複数枚ある場合でも、選択して一気にドラッグ&ドロップすれば一括処理してくれます。

 

実行用のexeが生成されるので、保存しておけば、いつでも使うことが可能です。

 

 

個人的な意見として、特に細かいこだわりがなければ、「ドロップレット」を使ったやり方が、オススメです。

 

本日は「ドロップレット」を利用した、複数写真の自動処理(一括処理)について紹介していきます。

 

ドロップレットを利用して自動処理する手順

それでは、早速紹介していきます。

 

Photoshopを起動し、ウィンドウの中にある「アクション」をクリックします。

アクションウィンドウの起動 Photoshop

 

すると、アクション履歴が表示されます。

アクションウィンドウの表示 Photoshop

 

すでに保持されているアクションは、選択した状態で同じウィンドウ内の右下にあるゴミ箱マークをクリックすると消えます。

 

それでは、まず自動処理させたいアクションを記録していきましょう。

ウィンドウ内にある録画アイコンをクリックします。

新規アクションの作成 Photoshop

 

記録させたいアクションの総称を入力して保存します。

ここでは、コチラで紹介したふんわり明るく処理に倣って「ふんわり明るく」としています。

新規アクションの作成ウィンドウ Photoshop

 

これで、操作を記録する準備が整いました。

アクションの記録ボタン Photoshop

 

画像を開きます。

写真の読み込み Photoshop写真の選択 Photoshop

 

写真の読み込みが完了すると、アクションウィンドウにも、操作が記録されています。

写真の読み込み完了 Photoshop

 

コチラのとおり、写真をふんわりする操作を実行します。

写真をふんわりする Photoshop

 

続いて、ふんわりした写真を明るくします。

写真を明るくする Photoshop

 

最後に、処理が完了した写真を保存します。

暗い写真をふんわり明るくして保存 Photoshopふんわり明るくした写真の保存先を指定 Photoshop

 

これで、記録したい操作が完了しました。

アクションウィンドウを確認すると、各操作がディレクトリになってますので開いてみます。

暗い写真を読み込み、ふんわり明るくして保存するまでの操作の確認 Photoshop

 

詳細な操作が記録されていることがわかります。

では、操作の記録を終了しましょう。停止マークをクリックします。

アクションの停止ボタン Photoshop

 

すると、記録マークが非アクティブになりました。

暗い写真を読み込み、ふんわり明るくして保存するまでのアクションを記録完了 Photoshop

これにて、操作の記録は完了です。

 

次に、ドロップレットを作ります。

ファイルの自動処理からドロップレットをクリックします。

ドロップレットの作成 Photoshop

 

ドロップレットを作りにあたり、設定を説明していきます。

アクションのセレクトボックスで、先程記録したアクション名を指定し、「”開く”コマンドを無視」にチェックを入れます。

ドロップレット作成の設定1 Photoshop

 

以下のダイアログが表示されますのでOKをクリックします。

ドロップレット作成の設定2 Photoshop

ちなみに「”開く”コマンドを無視」にチェックを入れないと、複数枚の画像を指定しても毎回「写真を開く」操作が必要になるので、必ずチェックを入れましょう。

 

次に、「実行後」のセレクトボックスから「フォルダー」を指定し、「選択」のボタンから処理が終わった画像の保存先を指定します。

ドロップレット作成の設定3 Photoshop

 

すると以下のダイアログが表示されるのでOKをクリック。すると、ファイルの名前の欄に「ドキュメントの名前」「拡張子(小文字)」が自動で入力されますのでそのままにします。

ドロップレット作成の設定4 Photoshop

 

最後に、一番上の「ドロップレットを保存」の「選択」ボタンをクリックし、実行用のexeファイルの保存先を指定します。

ドロップレット作成の設定5 Photoshop

 

すると、この通り指定の場所(ここではデスクトップ)に「ふんわり明るく.exe」が出来上がりました。

ドロップレットの作成完了 Photoshop

これで、準備は完了です。

 

それでは実際に複数枚の写真を一括処理してみたいと思います。

操作は、先程作成したドロップレットに、対象となる写真画像を複数枚選択してドラッグ&ドロップするだけです。

 

ところが、動きをテキストで表現するのは難しいので、画面を動画でキャプチャしました。以下をご覧ください。

 

最後に

前回に続いて、本日はPhotoshopを利用した写真加工テクニックを紹介しました。

 

僕は単純な機械作業を淡々と実施するのがとても苦手なので、そういう作業はなんとかシステム化して、負荷を減らそうとします。

 

よくあるのがエクセルでの作業ですね。VBAを使って多少複雑でも関数を組み合わせてなんとか自動化させます。その為、面倒なエクセル作業の相談が良くきます。カワイイ娘以外は基本断りますけど(笑)

 

最近は、gimpなどフリーの画像加工ツールがあり、最近はPhotoshopに見劣りしないレベルのクオリティだったりするので。今回紹介した自動処理ができるものも存在します。

 

確かに無料は魅力的なのですが、僕はPhotoshop5.5から使っていることもあり、いまさら他の画像加工ツールを使う気にはなれません。。。

 

ただ、値段を考えると、Photoshop CCになってからは月額契約となり、必要な時だけ契約する形で使えるようになりました。月額980円なので、これまでのようにパッケージ版に10万円近い金額を払うこともないので、金銭的な負担はかなり軽減されました。

 

おそらく、この先もPhotoshopを使い続けていくと思いますので、共有できそうなナレッジが見つかったらまたこのブログで紹介したいと思います。

 

Author:yukio iizuka
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フリーランスとしてUX視点で業務支援しています。 HCD-Net認定 人間中心設計専門家 LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎ メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテーター Hi-Standard好きです。
http://yukioiizuka.com
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