休暇中の自動返信メールについて考えてみた。
大規模な会社になると、長期休暇を取る際には不在である旨を伝える「自動返信メール」の設定がルールかされていることがあります。
普段あまりかかわらない部署の人間(僕の場合だと人事や総務など)に用事があるときは、大変重宝します。
同じチームであれば予定されている休みは事前に共有されるので、このようなメールはなくても問題ないのですが、自動返信メールの設定時に相手を細かく指定するような配慮をしてくれる人はいません。なので、メールを送った後に、即レスされたと思いメールを開いて「知ってるわい!」というリアクションをシてしまうのは僕だけではないと思います。
また、プロジェクトメンバーへ全員メールを送った際に、明らかに何もしてないヤツ(多くはOJTと言う名の先輩のバーター)から即レスでそのような休暇メールが届くと「オメーに読んでほしいことは何もねぇよ」とイラっとしてしまいます(汗)
とまぁ、そんな便利な(?)自動返信メールですが、このメールに関して感じたことがあるので、本日は自動返信メールについて、考えてみたいと思います。
自動返信メールとは
この記事では「自動返信メール」と呼んでいますが、他に「自動応答メール」とも呼ばれたりします。
そんな自動返信メールですが、用途が2種類あります。
ひとつは、先に紹介したとおり休暇などでメールが見れない旨を伝えるもので、急ぎの場合はメール送信者に別の連絡先や別の担当に連絡をするなどの対応をすることになります。
もうひとつは、Webサイトからの申し込みや問い合わせに対して、受け付けた旨の一次回答をするものです。
ECサイトの購入後のメールや、保険会社の資料請求の受付など、Webサイトでは一般的に取り入れられています。
ここでは、前者の自動返信メールについて考えを述べていきたいと思います。
自動返信メールの問題点
メールが見れる状況ではないことを送信者に伝えることができる効果は良いのですが、問題もあります。
というのも、相手が誰であっても自動返信メールを送ってしまうので、仮に個人情報収集業者からメールが送られてきた場合、「このメールアドレスは存在してますよ」と教えてしまう事になります。
またスパムメール然り、個人情報収集業者から送られてくるメールアドレスは返信を禁止している(no-replay)ので、こちらの自動返信メールがエラーとなって返ってくるため、我々のメールサーバに負荷がかかることになります。
さらに、みなさんのメールには署名があると思います。
この署名は、自動返信メールにも記載されるので、自分の会社名・会社住所・部署名・電話番号などの情報も教えてしまうことになります。
そうなれば、不要な迷惑電話やダイレクトメールなどにつながってくる恐れがあります。
問題の解決案
この問題を解決するのは簡単です。
とはいっても、自動返信メールが届く相手をピンポイントで指定するのであれば、口頭で伝えたほうが早いのでドメインなど範囲を指定してしまえば良いのです。
OutlookやGmailを使っているのであれば設定は簡単ですし、一般的に知られているメーラーであれば大体できます。
僕は、二人目の子供が産まれた時、当時お付き合いしている会社に理解をいただき、1ヶ月の育児休暇をいただきました。その会社はGmailで社員がアドレスに登録されていたので、不在通知設定「連絡先リストのメンバーにのみ返信する」としておきました。
Gmailなどであれば、スパム対策はしっかりしているはずなのでこのような考慮は不要かもしれませんが、フリーランスとしてプロの仕事をする以上、この程度の配慮はできて当たり前だと思ってます。
最後に
この記事に書くにあたり、思い出したことがあります。
2014年にドイツのダイムラー社では、休暇の旨を伝える自動返信メールではなく、休暇中に届くメールすべてを自動削除する仕組みを導入しました。
メールが24時間365日どこにいても見ることができる利便性がある反面、休みの間であっても仕事ができるようになってしまったことが起因しています。
替えがきかないリソースは、休暇中である旨の自動返信メールを設定したところで、結局は休みの間に連絡が取れる手段で対応を余儀なくされます。
Webディレクターやプロジェクトマネージャーは心当たりがあるのではないでしょうか。実際、僕自身もディスニーランドやAIR JAMなどのフェス会場で、仕事の電話がかかってきて対応したことがあります。なかには自身の結婚式中に電話があったなどの強者もおります。まぁこういった不幸自慢をするとキリがありませんがね。。。)
この問題を解消するために、休暇の間は仕事のことを考えなくてもいいように配慮されての仕組みなのですが、SI業界、Web業界と渡り歩いた僕にとって、「休みを含めて自由な時間は自分で作るものだ」という考えが当たり前でしたが、この「労働から解放される時間を従業員へ提供する」というのは、かなりの衝撃でした。
この先、起業して一緒に働く仲間ができた際には、社員が気持ちよく働けるような環境づくりを意識したいと思います。
では、本日はこの辺で。
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