なぜWebディレクターがフリーランスの道をを選択したのか

現在、僕はフリーランスのUXデザイナーとして仕事をしています。
この記事を書いている今、フリーランス生活も12年目に突入し、年齢も40代後半になりました。
また、2、3年後の自分のキャリアを想像すると「選択肢が多くないなぁ」と感じると同時に、「この先どうなっちゃうんだろう?」と思うことがあります。
僕には子どもが3人いるので、「どうなっちゃうんだろう?」では済まされない状況です。少なくとも、娘たちを嫁に出すまでは頑張らないといけません。
なぜ、そんなことを考えているかというと、実は仕事がなくなり、久しぶりにプータロー生活を送っているためです(笑)。
とはいえ、笑い事ではないので、これからの自分のキャリアを考えるうえでも、直近の分岐点である「フリーランスになった経緯」について整理してみようと思います。
なぜフリーランスのUXデザイナーになったのか
タイトルの通り、フリーランスのUXデザイナーになった経緯を書こうと思ったのですが、実はフリーランスになったばかりの頃はUXデザイナーではありませんでした。
なので、ここでは「Webディレクターがフリーランスになった話」に言及し、「UXデザイナーになった話」については後日触れたいと思います。
フリーランスになった理由はいくつかあります。本当はもっとたくさんありますが、ここでは「特にこれは!」というものを3つ紹介します。
システム色の強い案件にアサインされる
最近の僕しか知らない人は驚くかもしれませんが、僕が正社員だった頃は、システム案件が担当できるPM・ディレクターでした。
以前、SI業界でプログラマーをしていたことと、Web業界に転職したばかりの頃はPHPやPerlを使ったWebプログラミングの仕事をしていた関係で、そういった知識やスキルが求められる案件にアサインされることが多かったのです。
ところが、大手企業のWeb案件になると、フロントエンドの領域だけでは済まず、大手企業お抱えのSIベンダーと連携しながら、システム色の強い話を進めていく必要がありました。
このあたりの苦労話は、マルチベンダの問題とその解決案 〜現場が感じる不満を添えてお届けします〜の記事で触れていますので、興味のある方はそちらを参考ください。
とはいえ、こうした難易度の高い案件を実行できるように頑張ったのは、給料アップを狙ってシステム案件を強みにしようと考えた自分のせいでもあります。そのため、これが本当の原因というわけではありません。
この強みの設定が招いた悲劇が次のトピックになります。
自分が希望する案件にアサインされない
これは、上記の「システム色の強い案件にアサインされる」話にも関連するのですが、一般的なクライアントワークの企業では、所属するチームの担当案件によって、自分のアサインが決まります。
そのため、チーム外で興味深い案件があっても、プロジェクトメンバーとしてアサインされることはありません。コンペの提案などで協力依頼があることはありますが、基本的には自チームの案件が優先されます。
僕の場合、システム案件を強みにしていたこともあり、事前に相談や根回しがされることもありましたが、最終的にはチーム長の意向で一蹴され、他の案件にアサインされることはありませんでした。
ずっとやりたかったWeb業界に飛び込んで6年目。チームに縛られる限り、自分が本当にやりたい案件を担当するのは難しいという現実を突きつけられました。
フリーランスという働き方を知った
「チームの案件に縛られる」という問題は、部署を移動しても解決しませんし、転職してもチーム都合のアサインから逃れられません。どうしたものかと考えていました。
そんなとき、一緒にプロジェクトに参画していたフリーランスのデザイナーがいました。
この人がまぁなんともいえない雰囲気を持っており、うまく言えませんが、自分のやりたい仕事しかやらないように立ち回っていました。その姿を見て、「こんなにゆるゆるしている人でもできるなら、自分にもフリーランスとしてやりたい案件だけを選んで仕事ができるかもしれない」と思ったのです。
ちなみに、フリーランスになった直後の最初の仕事はこの人から紹介されました。
特にフリーランスになりたいと相談したわけではないので、「フリーランスの心得」などの話は一切ありませんでしたが、その後もプライベートで飲みに行く関係が続いています。
退職後すぐにフリーランスとして参画できる案件があった
フリーランスの心配事の一つとして、どうやって仕事を獲得するか、があります。
僕は幸運なことに、すぐに知り合いの会社に参画できるアテがあったので、こちらもフリーランスになる後押しになりました。
この会社は、20代の頃からの組んでるバンドメンバーが役員をしている30名ほどのWeb制作会社で、実は正社員の退職前の有休消化中にJavascriptを使うパララックスのWebサイトのコーデイング案件の相談をもらってお仕事をしました。
このコーディング案件は、なんと僕のフロントエンドエンジニアとしての最後のお仕事になりました。(そもそもPMやディレクターとしながらフロントエンドの仕事するのはおかしいと思うかもしれませんが、当時の僕は技術系の仕事に関してもまだやれると思っていました。まだ若かったからかもしれません。。。)
その会社では、いきなり重要な案件にアサインされ、下流だけではなく上流も含めて任せてもらえたので、フリーランスにも大きな裁量を持たせてくれる会社だったので、とても楽しく仕事をしておりました。
すごく理想的なフリーランスとしての働き始めだったな、と今さらながら思います。
まとめ
こうして振り返ってみると、あまり前向きな理由ではないですね(笑)。
ただ、フリーランス生活が12年続いていることから、この働き方は自分に合っているのだと思います。
これまで一度も「就職したい」「サラリーマンに戻りたい」と思ったことはありません。
この先もフリーランスを続けていくつもりですが、一方で自分がやりたいこと次第では、フリーランスでは難しい可能性もあると感じています。(例えば、AIなど特定スキルが求められる仕事などは、いくらUXやPM、PdMの経験が豊富でも参画は難しいと感じています)
今回は長くなったので、「これからの自分がやりたいこと」については、また別の機会に書きたいと思います。
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