新規事業の提案 〜不採用だったので公開します〜
現在、Webディレクターとしてお世話になってる事業会社にて、新規事業の提案を募集する社内向けのコンテストが実施されました。
僕は業務委託(SES)として参画していましたが、この企業は非常に風通しの良い会社のため、応募資格に「雇用形態は問わず」とあったので、応募してみました。
結果は不採用でした。。。(涙)
ところが、せっかく作ったアイデアがこのままお蔵入りになるのはもったいないので、スライドシェアのように惜しげもなくナレッジを公開している方を見習って、僕も公開することにしました。
もし、この記事・提案書を気に入っていただけたら、SNSなどでリアクションいただけるとサイト運用の励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。
無償で、こういった協力がどのくらい得られるのかちょっと知りたいという思いもあります。
特にページ単位ではなくサイト単位のfacebookいいねが少ないので、是非お願いします!
URLはこちら:https://www.facebook.com/misleadjp/
コンテスト概要
資料をお見せする前に、僕が応募したコンテストがどんなものだったのか、概要に触れておきたいと思います。
目的
- 新規事業の創出
- 優秀なリソースを見い出す
ポイント
- 基本的に自由だが、自社で実施するにあたっての意味や価値、また競合サービスがある場合は、競合との差別ポイントを明確にする
注意事項
- 応募は1人1回
ポイントのところで、「自社の〜」という条件はありますが、ほぼ自由な新規事業提案であることはおわかりいただけると思います。
同じような企画としては、スタートアップを対象としたIVS Launch Padや、リクルート社にて実施している「NewRING byRMP」があります。
僕の提案書
それでは、提案書の紹介です。
こちらの都合で画像にしています。読み進めるのが面倒かと思いますが、何卒ご理解くださいませ。
以上が新規事業の提案書です。
なお、APPENDIXにある競合調査については、実はすでに以下でまとめ記事を書いておりますので、そちらのほうが見やすいです。
提案の結果
審査は、書類審査・一次審査・二次審査の順に行われ、割と本格的なコンテストになっていました。
僕の提案は、書類審査が通りましたが一次審査の結果、不採用となりました。
二次審査が最終選考だったのですが、ここまで進むことができませんでした。
プレセン自体は、とても短い時間の中で説明する必要がありましたのでポイントだけにしぼり、その後の質疑応答では、お金の流れを中心に割と活気のある質疑の応答がなされました。
審査の感触としては悪くなかったと思います。
後日、不採用の連絡とともに、以下のフィードバックをもらったのですが、この内容に愕然としました。
- 業界がレッドオーシャンであるので参入が難しいと思う
- 最初は薄利多売だが、軌道に乗った後はどのように利益を伸ばしていくのか
うーん、どちらも課題として捉えており、打破するための施策案を説明させてもらいましたけど、、、、
例えば施策案に対して、「それではうまくいくとは思えない、理由は○○○○である。」といったフィードバックだったら僕の解決案が甘かっただけなので、言うことはありません。
評価していただいた方は、かなりお偉い立場の方々なので、忙しいのはわかりますが、「忙しい」という理由が通じるレベルのフィードバックではありません。
まぁ、「僕のプレゼンが下手くそで、施策内容が伝わらなかった」という解釈もできますが、、、そこは皆さんのご想像におまかせします。
この会社は、風通しが良く、意見を言いやすい社風で、かつ一般的にも「面白そうな会社」として見られており、とても魅力を感じていました。
僕自身、まだフリーランスとして志し半ばですが、正社員登用の相談があれば本気で考えてもいいと思っていたくらいです。
それだけに、このフィードバックは残念でした。
最後に
二次審査、及び優秀賞に選ばれた提案をみましたが、すべて「競合サービスが存在しないユニークなもので、かつ、面白そう!」と思えるようなアイデア」ばかりで、僕が考えたような「企業のリソースを活用し、企業利益に寄与する事業」は一つもありませんでした。
この事実から、おそらく企業としては「まだ世に存在していないような新サービス」または「当該企業らしいFUNな要素が前面に出ているアイデア」を募っていたのだなと理解できました。
それであれば、書類審査や一次審査の時点で、僕の提案は「既存サービスの課題の解決、また資源を利用した既出サービス」と理解できたはずなので、そのタイミングで「方向性が違う」くらいの指摘が欲しかったです。
これが僕の推測ですが、先に述べたとおり、プレゼン時に説明済みの課題解決案にたいして、さも聞いていなかったかのようなとってつけたようなフィードバックをしたのかの理由は、
「なんでも提案してOK」とすれば、自由度が高まり期待値以上のアイデアの応募があるかもしれない
といった考えからではないかと思います。
・・・とまぁ、いろいろ書きましたが、結果についてどうこういうつもりはありません。
負けは負けです。
ただ、今回の経験で一つ気がついたことがあります。
今回のような「自由に新規事業の提案をしてください」に限らず、コンペなどアイデアやソリューションを募る場合、RFP(Request For Proposal)を誤ると、応募する側は徒労に終わるため、無駄な時間を使ったと感じることになります。
自社の社員を対象としたコンテストのRFPに多少誤りがあった場合は、対象が限られているので「すんまへん」で済むかもしれませんが、応募者の不満が高めることになります。
愚痴っぽくなりましたが、アイデアを募る側も参加者(正社員・業務委託)に負荷をかけるわけですが、それなりの責任を持って実施いただきたいと思います。
繰り返しになりますが、せっかく考えたアイデアがお蔵入りになるのはもったいないと思ったので、ネット配信することにしました。
ご覧の皆さんのお役に立てれば幸いです。
なお、このようなソリューション提案が欲しいと考えておられる方がおりましたら、まずはご相談いただければと思います。
マーケテイング・リサーチ事業のご提案
- 目次
- 概要
- サービス概要 マーケティング・リサーチ事業とは、市場調査を行うサービスです。
- 収益イメージ 調査作業の対価に加えて、モニターへの報酬など必要経費を計上した価格で販売します。
- なぜリサーチビジネスを行うのか この事業は、以下の点において御社のサービスを最大化に寄与することが可能です。自社商材の購買促進 自社サービスの品質向上 ブランディング 特定市場の盤石化 具体的な相乗効果(シナジー)について次ページ以降、説明していきます。
- シナジー1:自社商材の購買促進 アンケートの謝礼として自社ポイントを付与することで自社サービス・商材の購買促進を図ります。
- シナジー2:自社サービスの品質向上 自社サービス・商品に対するフィードバックを集めることで、次回の品質向上につなげることが可能です。 このスキームは、他にも以下のようなケースにも適用可能です。 セミナーなどの参加者に、イベントに対するアンケートを実施し、主催者へフィードバック 高額商材を購入のお客様や、体験型サービス利用者に、サービスについてヒアリング(アンケート)を行い、フィードバックを受けてケアを行う
- シナジー3:特定市場における盤石化 間接的ではあるが商品開発の企画から関与できるので、販売だけではなく販売している商品市場の企画、つまり下流だけではなく上流も抑えることで今の地位をより強固にすることが可能
- シナジー4:ブランディング 独自の市場調査を実施・発信することで、社会貢献が可能です。
- 市場
- 市場規模 2017年は2,000億円市場となることが見込まれていますが、直近の5年間は毎年103%程度の成長にとどまっています。そのため市場は、さらなる成長を求め、再編や新サービスの導入に向けて動き出しています。
- 競合他社 ランキング 業界内では「セルフ型アンケート」の導入が、更なる成長の鍵を握っていると考えられています。 業界2位のクロス・マーケティング社は、「ミクシィリサーチ」を買収、またインテージ社は、MA社と資本提携し、セルフ型アンケートのサービスを展開できるように動いています。 GMOリサーチ社の決算報告から、セルフ型アンケートが昨年度対比63%の成長を遂げています。(APPENDIX:セルフ型の昨対(他社)参照)
- ポジショニング(セルフ型アンケート) 活路を見出すために「セルフ型アンケート」に特化し、モニター数を増やすことで、業界の一角に食い込みます。
- 機能
- 機能案(1/2) 競合調査から「セルフ型アンケート」に特化したリサーチビジネスで市場に参入します。
- 機能案(2/2)
- 戦略・計画・財務
- 戦略(リサーチ商材と販売価格) 市場調査の結果から「セルフ型アンケート」機能で市場に参入しますが、このサービスは利用者に負担がかかる分、単価は安いため薄利多売を強いられます。先に説明した目指すべきポジションからも、新商材の開発が不可欠になります。 セルフ型アンケート 利用者自身でアンケートの設問を考え、結果の集計も行う。提供側はシステムを貸し出すだけなので、単価は低いが、低価格で販売できるため、スタートアップ企業などに利用してもらえる。対面調査 グループインタビューや会場調査、商品サンプルなどを利用した、リアルな調査を実施する。インタビュアーのアサインや場所の確保などが必要になる。 モニター貸出 利用者側でアンケート回答者がいる場合や、競合他社からの依頼で自社モニターを貸し出す機能。先方とのシステムつなぎ込みが必要となるな、一度連携すれば、利用頻度に応じた請求が可能 フルマネージドサービス 利用者の要件をまとめ、ニーズに沿った、調査手法・調査票(アンケート設問)などの提案・検討などを行う。提供側にリサーチャーと呼ばれる専門家が必要になる。 業務コンサル 利用者のニーズに合わせて、調査票の設計から、回答の分析・解析、また、結果から見える課題の抽出とその解決案の提案などを行う。提供側にコンサルテイングのスキルが必要になる。 価格は安い 利用者の負担が大きい (提供側の負荷は低い)単価は高い 利用者の負担は小さい (提供側の負荷は高い) リサーチ商材を徐々に増やして、左から右までのサービスを包括します。
- 戦略(キーサクセスファクター) 以下のような要素を武器に一気に攻め込みます。 親和性の高い自社サービスとの連携 自社サービスで試験運用を行い、品質を高める 価格で勝負 モニターへのアンケート報酬を、自社ポイントで支払うようにすることで、原資が別商材の購入促進と言う形で売上を見込める。 同様の報酬スタイルが楽天リサーチのみのため、価格で勝負は可能 価格で勝負(自社独自ポイントがある場合) モニターへのアンケート報酬を、自社ポイントで支払うため原資が安い 同様の報酬スタイルが楽天リサーチのみのため、価格で勝負は可能 次にターゲットと成長戦略を練ります。
- ターゲットと成長イメージ まず親和性の高い利用者に展開し、新規機能・リサーチ商材の開発を行いながら展開します。 自社サービス利用者 自社サービスと連携し試験運用を実施 親和性の高い利用者へ提供 中小規模サービス事業会社 対面インタビューなど新商材の展開(アンケート設計・代行制作、など) 大手サービス事業会社 リサーチ結果の解析・分析を行う業務コンサルサービスの実現
- PL 高額商材の展開が後半のため、前半苦しい形となります。単月黒字:25ヶ月目(約2年)、累損解消:37ヶ月目(約3年)の見込みです。試算の詳細についてAPPENDIX:PL 試算の根拠 参照 業界再編のタイミングを鑑み、既存サービスを買収することで、さらに短い期間での黒字化を目指すこともできると考えています。
- 最後に 今回は「御社のサービス最大化に寄与できる事業」という視点で提案させていただきました。 リサーチサービスは、派手さはなく「楽しい、面白い」を打ち出すようなものでもありません。 ですが、各種サービスの購買促進・品質向上など、御社の土台をさらに手厚くするような事業になると考えています。 至らぬ点もありますが、事業化の際には最大限のサポートをさせて頂きます。 ご検討よろしくお願いします。
- APPENDIX
- 競合調査(1/7)
- 競合調査(2/7)
- 競合調査(3/7)
- 競合調査(4/7)
- 競合調査(5/7)
- 競合調査(6/7)
- 競合調査(7/7)
- セルフ型の昨対(他社) GMOリサーチが昨対で63%増加
- PL 試算の根拠(1/2) 利益 成長率 :前月比105%comp プロモーションのタイミングで、さらに105%comp サービス単価 セルフ :1万円 / 件(※1) 初月から5〜10件以上は見込めると想定 対面調査 :60万円〜 / 件(※2) パネル貸出: 10万円 (10問 1000人) フルマネ :120万〜 / 件(※2) コンサル :240万 〜 / 件(※2) ※1 設問数、回答者数に依存するため、最低単価で計算 ※2 内容に依存するため最低単価で計算
- PL 試算の根拠(2/2)コスト 初期構築:XXX万円 / 月 (工期6ヶ月) Dir : XX名(※) De : XX名 SYS : XX名 追加開発:XXX万円 / 月(工期18ヶ月) Dir : XX名 De : XX名 SYS : XX名 運用:XXX万円 / 月 Dir : XX名 De : XX名 SYS : XX名 リサーチャー:XX名 業務コンサル:XX名 プロモーション:XXX万 / 回 リスティング広告、ポイントバラ撒き、キャンペーン、など タイミングは新サービス展開時
- Thanks a lot.
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