苦手な人、困った人、やる気を奪う人 それはドリームキラーかも

公開:2020-01-12 / その他 / , , , , , , ,
更新:2020-01-13

新年明けましておめでとうございます。

令和になってからの初めての年越しなので、新年の目標もさぞかし気合がはいっていることと思います。

 

中には自身のキャリアプランだけではなく「自分の会社や組織を変えてやろう」といった他者への影響を与えるような目標をたてた方もいるのではないでしょうか。

 

僕はフリーランスの立場ではありますが、僕と契約してくれた熱い社員の想いと共に「この組織にUXを浸透させるのだ」という決意をもって仕事をしています。

 

ところが、そんな気持ちを台無しにする存在「ドリームキラー」がおり、いつも頭を悩ませています。

 

おそらく規模の大きい会社であれば、例外なくドリームキラーは存在すると思います。

 

本日は、そんな決意を無駄にしないためにも、ドリームキラーとの関わり方について僕の考えを述べたいと思います。

 

そもそもドリームキラーって何?

ドリームキラーとは直訳すると「夢を殺す人」という意味になります。

 

その名の通りやる気や夢を持っている人に対して、やる気を削ぐようなことを言い、夢を実現するためのモチベーションを落としたり、夢を諦めさせたりするような人がドリームキラーです。

 

ドリームキラーになり得る存在は様々で、職場の上司や同僚に加え親や学校の先生なども挙げられます。幼い頃に「お前にはどうせ無理だ」と言われて育った経験がある人は多いのではないでしょうか。

 

実際、小学生の僕は成績が悪く、運動神経もなかったので、ことあるごとに否定的なことを先生から言われていました。(今の時代であれば、結構な問題になるレベルだと思います。当時、自分がいかに無知だったかを思うととても悔しいです)

 

そして、このような発言を人に対して繰り返せば、言われた人は「自分はできない」というネガティブな考えが刷り込まれ、何をするにもやる気が出ないなどといった悪影響を及ぼします。

 

僕が見てきた感じだと、ドリームキラーは大きく分けると自覚型タイプと無自覚タイプがいます。

 

自覚型タイプは学校の同級生や会社の上司などに多く、部下が自分より仕事ができる、上司の更に上司からの圧力がすごいなどといった状況だと部下に対して僻みを感じてしまうような人間が該当します。

 

そこでマウントを取ったり、「どうせできない」など上から目線で物を言うことでストレスを発散しています。自覚型ドリームキラーはは自分よりも幸せになることが許せないという考えを持っている人に多いです。

 

それに対して、無自覚タイプは同僚や親などに多い傾向があります。

例えば「芸能人になりたい」と思うのは自由ですが、実際に芸能人として成功するのは難しく、安定して会社員として働いてほしいと考える親が多いのは容易に想像できます。

(大切に思っているからこそ、リスクの大きい選択は避けてほしいと考えるのは親心ですね。最近は、AKB48を模倣したご当地アイドルや、Youtubeなどで芸能人を身近に感じれるようになりましたが、それでも安定を求める親は多いと思います)

 

そこで、「あなたにはどうせ無理だから大学へ進学して就職しなさい」と言い、本人の夢を否定します。

 

しかし、実現できる・できないに関係なく、見つけた夢を否定されることは他のことのモチベーションも下げてしまう可能性は否定できません。

 

しかも無自覚タイプの場合、本人に悪意が無い故に改善が難しいという問題点もあります。

そのため、無自覚タイプの場合は特に接し方に注意すべきです。

 

ドリームキラーと関わるデメリット

冒頭でも述べたとおり、仕事中にドリームキラーと関わるデメリットとして、自分の夢や頑張りたいことに対するモチベーションが下がってしまうという点が挙げられます。

 

仕事だけでなく、趣味においても否定されてしまうと、仕事に加えて日常生活においてもやる気が出なくなり、希望を持って仕事に取り組んでいたのにただただ与えられた仕事をこなすだけの状態に陥ってしまう人も多いです。

 

また、ドリームキラーと関わっていると、ポジティブだった人も考え方を毒されてネガティブになってしまうというリスクもあります。

 

そして上司の考え方に毒されて部下にも同じように接し、職場での負の連鎖が繰り返されてしまうと、いつまで経っても会社の発展や職場環境の改善は期待できません。

 

したがって、ドリームキラーは個人で対処するのではなく、チームで対処していく必要があります。

 

ドリームキラーへの対処、関わり方

ドリームキラーのような他人のことを平気で見下したり、他人の頑張りを否定したりする人は自己肯定感が低く、自己と他人の境界が曖昧な傾向があります。

 

普段から自分に対して否定的だと、自分を落としても大丈夫だからこの程度なら他人も落としても問題ないと考えてしまう人は少なくありません。

 

この場合、無意識なので他人のことを傷つけているという自覚が無く、ドリームキラーを改善することはかなり難しいでしょう。

 

そのため、ドリームキラーへの対処、関わり方に関しては、接触を必要最低限にするのが無難です。

 

しかし、特に無自覚タイプのドリームキラーは「良い人」と言うイメージが強く、距離を置くべきなのに気づけないということもあります。

 

そこで、ドリームキラーとそうでない人を見分ける基準としては、ポジティブかネガティブかに加えて、普段から「でも」「だって」などといった否定的な言葉を言う回数が多いかチェックしてみることも大切です。

 

善意で話しているように聞こえても、「でも」「だって」という言葉を使う頻度が多い人はまず人の意見を否定し、自分の意見を主張したい人が多い傾向があります。

 

このような否定につながる言葉を普段から発している人はドリームキラーになる可能性も高いもしくは既にドリームキラーである可能性が高いので注意しましょう。

 

企業内でのドリームキラーの対処

ドリームキラーが目上の人間かどうかで対処が変わるので、それぞれ説明していきます。

 

上司や先輩がドリームキラー

もしあなたが部下や後輩の立場であれば、組織やチームを変える提案や相談をすると思います。

(仕事では一定の成果が求められるため、組織やチームがコミットしていない成果のため稼働を割くにはメンバーの協力が必要になるかと思います)

 

提案や相談が理にかなっていることを前提に、「お前には無理だ」などと言われてしまう回数が多い場合、パワハラやモラハラとして扱われる事案になり得ます。

 

特にハラスメント対策に力を入れている企業では、加害者側の部署を異動させるなどといった対処をしてくれるので、ドリームキラーのいない快適な労働環境を取り戻せるでしょう。

 

しかし、ドリームキラーをはじめとするハラスメント行為ははっきりとわかる証拠がないと対処してもらえません。

 

そのためドリームキラーの普段からの発言を録音するなどして証拠を集めたうえで相談しましょう。

 

相談先に関してはドリームキラーとの関係性で変わります。同僚や部下に言われているなら直属の上司、上司に言われているなら上司の上司もしくは人事部に相談するのが良いでしょう。

 

部下にドリームキラーがいる場合

一方で「組織・チームを変えてやろう」と意気込んでいる上司は、自分の考えをメンバーに伝え、賛同を得て協力を仰ぐわけですが、部下にドリームキラーがいる場合は実行に移せなくなります。

 

なので、ドリームキラーを対処する前に、

 

自分がチーム・組織をどうしたいか

 

を明確にする必要があります。

 

僕の場合は、組織のマネージャーレベルの方から組織の相談をされるので、こちらのケースで悩むことが多いのですが、結構ふわっとしたビジョンであることがほとんどです。

 

具体例をあげると、最近「UX/UIの組織作りたいから協力して欲しい」という相談がありますが、それに対して僕は「あなたはどうしたいんですか?」と意図を深堀りするわけですが、詳しく話を聞いてみると、「ペルソナやカスタマージャーニーマップなどのUXのタスクをやってみたい」というやりたいことベースで語っている人が割と多いです。

 

そのタスク(UXのタスク)を実行するだけではなく、サービスになにがしかの貢献をするわけですが、どう活用してどのように事業に貢献するのかのイメージを持っている人が少ないです。

 

「UXを導入すればサービスがよくなる」といった考えで相談してくる方もいます。

(この場合は「UXは魔法じゃないんです。UXは、良いプロダクトを作るためのプロセスにすぎません。」という旨を理解しやすく伝えてあげます)

 

ちょっと余談が長くなりましたね。。。

 

つまり、部下にドリームキラーが存在する場合は、いきなり「ドリームキラーの対処」をするのではなく、

  • 自分がチーム・組織をどうしたいか
  • その阻害要因の洗い出し
  • ドリームキラーに該当するリソースの対処

 

という順番でアプローチすべきだと思います。

 

「自分がチーム・組織をどうしたいか」は、ビジョンが明確でないとついてくる人も迷いますので、これが最初にあるのは問題ないと思います。

 

次に「その阻害要因の洗い出し」を入れていますが、例えば「部下たちも賛成はしている。だが別部署や環境の事情で協力しても無駄に終わりそうだと思っている」といった理由であれば、「その阻害要因に対するアプローチを一緒に考えよう」といった歩み寄りはあるべきだと思います。

 

それでも、できない理由を探しているようであれば「ドリームキラーに該当するリソースの対処」を考えるで良いと思います。

 

上司やマネジメントするという立場を考えると、育成という面も求められます。

ですが以前、教育に関する記事でも書きましたが(コチラ参照)、人のマインドを変えるというのはとても難しいですし、時間がかかります。

 

よって、「対象となる人物を部署移動させる」「組織・チームを編成する」のような対処を考えた方が良いと思います。(ちょっとドライですが、今の時代の流れを考えると、気長に本人のマインドチェンジを待ってる余裕はないと思います)

 

最後に

新年早々、思ったことをずけずけと書いてしまいました。。。。

 

実際の現場は、もっとドロドロしているので「簡単に言うけどさぁー」という声が聞こえてきそうですが、個人の意見として受け取ってもらえればと思います。

 

組織やチームにおける人の問題って複雑なので、「組織やチームにおいて、ドリームキラーのような阻害要因をどのように対処しているか」を新年会の場で軽くインタビューしてみたいと思います。

 

みなさま、本年もよろしくお願いいたします。

 

Author:yukio iizuka
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フリーランスとしてUX視点で業務支援しています。 HCD-Net認定 人間中心設計専門家 LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎ メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテーター Hi-Standard好きです。
http://yukioiizuka.com
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