レンタルサーバの見直し・選定 格安サーバは高負荷に非常に弱い
更新:2017-02-11
現在、3社の有料レンタルサーバを使っています。
それぞれ、lolipop、WebhostingPad(海外)、Xserverです。
2004年から個人でサイトを作るようになり、そのとき初めて契約したレンタルサーバがlolipopでした。
当時は、月額250円という破格の値段で販売されており、今では業界がしのぎを削っているため月額100円というのもでていて割安感はなくなってしまいました。
lolipopでたくさんのサイトを立ち上げ、今では全部あわせて月間20万PVを超えるような形になりました。
(lolipopとともに成長してきたといっても過言ではない気がします)
ところが、ここ数年lolipopからメンテナンスだの、アクセス負荷が高いなど連絡を受けるようになってそろそろ限界であることを感じ、このたび9年ほど契約していた、lolipopを解約し、Xserverへ乗り換えをすることにいたしました。
いやー、思い切った決断でした。
なぜなら、月額250円から1,000円へと4倍の値段になったからです!
金額感だけでいうと同じようなレンタルサーバはありますが、その中で今回Xserverを選択するにいたった経緯をお話したいと思います。
ことの発端
lolipopでWordPressを使ったサイトを複数運用していました。
そのうち、サイトのひとつが10万PVを達成し、いつのまにか
サイトの表示に時間がかかる
という問い合わせがちらほらくるようになりました。
また、同時期にlolipopから、
サイトが高負荷なので、アクセス制限をかけさせていただきました
という連絡がくるようになりました。
最初の頃は「WordPressが原因かな」と考え、アプリレイヤーのチューニングや、キャッシュ系のプラグインを導入したのですが、あまり変わりませんでした。
もしかしてミドルウェア以下かな?
なんて被疑をかけて、データベース関連のプラグインを導入しましたが、こちらも結果は変わらず。
google先生を頼りに調べてみると、どうやらlolipop側でMySQLの接続制限をしているらしく、一定の負荷がかかるとアクセスを裁けなくなることがわかりました。
(詳細は、lolipopでアクセス制限をかけられたを参考にしてください)
原因の目星はついたのですが、これは対策のしようがないので、
サーバを移行するしかない
という結論に至りました。
このサイトは、広告収入を目的とした掲示板サイトのため、アクセスが裁ければもっと売り上げがあるはずです。
なのでこのままだと機会損失し続けることになります。
どの程度のアクセスがあるのかは、予測出来ませんでしたが、ここ数ヶ月のPVを見る限りほぼ毎日同じ位の数値で推移していることから、lolipopの制限がなければアクセスは増加するであろうという仮説は間違いなさそうでした。
(上限を算出する方法があれば試したのですが、lolipop側がどうにもならないので諦めました。。。)
レンタルサーバの情報収集
いろいろ書きましたが、まとめますと、lolipopでネックになったものは以下の2点なので、これらが解決できるレンタルサーバを選択する必要がありました。
- WordPressで運用しているサイトが全体的に重たい
- 月間10万PV以上でも制限などかからない
後者の方は、上を見たらキリがないので「10万以上、100万PVまで」という条件にして探しました。
いろんなレンタルサーバの比較サイトを参考にしたところ、
- heteml
- Xserver(X10)
- さくらインターネット(スタンダード)
- CoreServer(CORE-B)
- VALUE SERVER
あたりが候補として上がってきました。
他にもいろいろあったのですが、僕が知らないサービスだったところあり、この5社に絞って選定をしました。
レンタルサーバの選定
まず、選定するにあたって、どんな項目で見ればいいかについて考えてみました。
google先生でレンサバ比較のサイトをいくつか見てみましたが、定性的なコメントでプロコンがうまいことまとまっているサイトはたくさんあったのですが、アフィリエイトサイトのためか恣意的な印象を受けました。
おそらく、報酬率が高いものが上位に来るようになっているからだと思います。
そのため、ちょっと使い方が違うかもしれませんが、品質管理で良く使われるRASIS + α(性能、操作性、効率)の視点で整理してみました。
まず、「さくらインターネット」はWordPressが非常に重いので向いていない、という情報を得たので効率性が良くないということで選定からはずしました。
(リソースを無駄に使っているわけではないと思いますが、最近ではwpXというWordPressに最適化されたサービスもありますので、そういう意味でさくらインターネットは除外としました)
他、特に情報はなかったので、一番わかりやすい項目として機密性(Security)で見てみました。
調べてみると「VALUE SERVER」は2014年1月19日に大規模なクラッキングが発生し、大問題になった記事を見つけたので除外しました。
一度発生したので、「十分な対策がなされているハズだ!」という考え方もありますが、それを言うとキリがないので、除外にしました。
(ちなみに、同じことがlolipopでもおきましたけどね、、、僕はのっとられませんでした)
次に、ちょっと調べたら性能面でわかりやすいものがありました。
Xserver(X10)とCoreServer(CORE-C)は比較すると、金額は同じでしたがサーバスペックはXserverの方が上だったので、CoreServerを除外しました。
この時点で、Xserver(X10)、hetemlが残りました。
引越しを考えて、移植性(Portability)で考えてみました。
hetemlは現在利用しているlolipopと同じ運営会社(paperboy&co.)であることがわかりました。
そのためか、データ移行の手間が楽らしいという情報がありましたが、WordPressを利用したサイトの移管は、最初の契約以外は他社サービスの場合とほぼ同じ手順だったので、あまり違いがないことがわかりました。
なので、移植性での視点だとちょっとだけ、heteml有利です。
じゃあhetemlにしよっかな
と思いましたが、そこは思いとどまり他の項目についてみてみました。
サイトのアクセスの上限がわからないですが、「もし100万PVを越えたら」ということで、拡張性(scalability)で調べてみることにしました。
hetemlの場合、プランが一個しかないので仮に月間300万PVとかになった場合、また別のサーバへ移行することになります。
これで落ち着きました。
もうこうなったら「100万PVを超える前提でサイトを育てるのだ!」という気持ちを強くさせ、Xserverでの運用が一番いいだろうという結論に至りました。
移管先のサーバを決めた後は、引っ越しです。。。
複数サイトを運用してしまっているので、手順化しておいたほうがいいだろうということで、別記事にまとめています。
最後に
同じような動機でlolipopでWordPressのサイトをXserverへ引っ越すというケースは結構あると思います。
(まぁそれ以外のレンタルサーバでもいいのですが)
サーバの選定の際、安易に情報を探すとアフィリエイトの比較サイトに目を奪われて、結果、アンマッチなレンタルサーバと契約することになります。
そうならないためにも、自分自身で選定項目を明確に定めて、何が自分のサイトにとって最適なのかを調べるのがいいと思います。
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