確定申告を税理士に依頼したいけど迷っている方へ


年末になると「今年も無事に年を越せそうだ」と感じるフリーランスの方は多いのではないのでしょうか。

 

ところが、年が明け「よし、今年も頑張ろう!」などと意気込んで仕事を始めるとすぐに個人事業主の最大の祭り、確定申告の準備に追われる事になります。

 

もちろん、僕も例外ではなくこのブログを書きながら領収書の束を整理しています(笑)

 

僕はフリーランス初年度は自分自身で確定申告をしたのですが、翌年からは税理士にお願いしています。

 

税理士にお願いするにあたり、足元を見られないように、依頼内容や条件をしっかり決めていったのですが、実際に税理士と会って話をすると以下に自分が無知であるかを思い知らされました。。。

 

現在は、生涯付き合える税理士さんをみつけることができましたが、そんな税理士探しで苦労した体験を紹介したいと思います。

 

税理士に頼もうと思ったキッカケ

実は「確定申告の作業を税理士に依頼することができる」とわかっていながらも、フリーランスの初年度は、自分で確定申告を行いました。

 

周りからは「確定申告は面倒くさい」ということを散々聞かされてはいましたが、「初回だしやってみないとわからないしなぁ」という気持ちから、自分でやってみようと思ったしだいです。

 

自分なりにネットで調べ、税務署が主催する無料の相談会が実施されることを知ったので、無料で使えるオンラインの弥生会計を利用して家でやれるだけやって、確定申告の相談会場へと参加しました。

 

そこでは、順番待ちのための長蛇の列に加えて、教えてくれる先生を中心に、隣の人の話が丸聞こえの距離感の中、あーでもないこーでもない、と教わりながらなんとか形にした申告書を提出しました。

 

相談会場での時間は2〜3時間ほどでしたが、もう僕の頭は、

 

確定申告は面倒くさい!来年は絶対にやらない!

 

という後悔の念でいっぱいでした。。。

 

この体験は「来年は多少お金がかかっても税理士にお願いしよう」という思いの後押しをしてくれました(笑)

 

税理士に確定申告を頼むメリット

僕は前述した理由から「もう確定申告を自分でやりたくない」となったので、この仕事を請け負ってくれる税理士を探そうと思ったのですが、お金を払う以上、金額に見合った価値があるかどうかを把握しておく必要があるのでまとめてみました。

 

税理士に確定申告の業務を頼むメリットとしては以下かと思います。

  • 作業を丸投げできる
  • 節税のアドバイスをもらえる
  • 税務調査の際、相談をしやすい

 

作業の丸投げができる

収入・経費がわかるものとして、請求書や領収書を準備する必要はありますが、基本的に確定申告に必要な書類作成はすべてやってもらえます。

 

また、足りない資料や仕分けるにあたって判断が難しいものなどは確認の連絡をくれますし、専門家なので税務改正があっても把握してるので、確定申告の書類作成に当たって心配することがありません。

 

ただし、お願いする税理士によっては、記帳代行(領収書をデータに打ち込む)は「1件いくら、600件までは基本料金に含める」といったメニューがありますし、またFXや不動産収入などがある場合は別途費用がかかったりなどありますので、依頼内容を整理して漏れなく確認しましょう。

 

節税のアドバイスをもらえる

これも大きなメリットですね。

僕は青色申告の手続きも代行してもらったのですが、その際に「家族を従業員とすることで節税できる」また、その場合「どのくらいの給与が妥当なのか」などアドバイスしてもらいました。

 

また、別の友人に「衣服は経費にはできない」と聞いていましたが、その旨話すと「私服OKの職場なら衣服も半額くらいは経費になりますよ」など細かいアドバイスもいただきました。

 

税務調査の際、相談しやすい

税務調査という言葉を耳にしたことがありますでしょうか。

 

毎年、全企業を対象に抜き打ちで、脱税してないかを調べる調査のことで、20年前に映画化した「マルサの女」や最近だと「半沢直樹」のドラマでいうところの黒崎ですね。

 

この税務調査は個人事業主でも対象になるため、仮に調査対象になった場合は、税理士に相談することができます。

 

ここで相談としている理由は、確定申告の代行の依頼は税務調査の対応までは含まれていないため、本格的に対応してもらうためには、別途料金を払う必要があるためです。

 

ただ、まともな税理士にお願いしていれば、仮に税務調査を自分で行うことにしたとしても、無料の範囲内で協力・相談はしてくれると思うので、メリットとしています。

 

税務調査の噂話

ちょっと脱線しますが、フリーランスのみなさんなら、

 

税理士に確定申告を頼めば、税務調査の対象にならない。

 

という話を聞いたことがあると思います。

 

これは、税理士に確定申告をお願いすると、申告の代理者として税理士名と印鑑が押印されるため、申告書に一定の信用が得られ、その結果、税務調査の際に「税理士が代行しているから問題無いだろう」ということで調査対象にならない、というものです。

 

また、

 

税務調査にはノルマがあり、売上が1,000万円以下の場合、税務署の労力が報われないので、そもそも調査対象にならない

 

なんていう話も耳にしたことがあると思います。

 

しかしながら、一部の税理士からは「税務署員は売上金額に限らず、疑わしい内容があれば税務調査を行う」という、意見も会ったりするため、「売上金額が低い、また税理士の印鑑があるからといって税務調査の対象にならない」という解釈には懐疑的な意見も存在します。

 

フリーランスの不正のポイントは、「経費になるかどうか微妙なラインのものを経費にしている」だと思いますので、その点、仕分けを含めて税理士にお願いすれば経費になるかどうかを判断をしてくれますので、この点はメリットと言えると思います。

(当然、税理士と言えど相手の事業内容を100%理解しているわけではないので間違いもありますが、少なくともその道のプロなので見当違いなことはないと思います)

 

金額に見合う価値はあるか

金額感を算出するためにもまず依頼内容ですね。

 

僕の依頼内容は以下です。

  • 確定申告の代行(申請も含む)
  • 記帳代行(500枚ほど)
  • 事業の収入の他に、FX、アフィリエイトの収入もある
  • ふるさと納税も行っている

 

この作業を僕が確定申告に要した時間は、相談会での作成時間は2時間ですが、事前準備や資料取り寄せの時間、また会場まで時間・交通費など鑑みると、それなりの時間を要したと思います。

 

僕の単価で計算すると、、、生々しい金額になるので10万前後としておきます。

 

これは、前述したメリットの「作業の丸投げ」の価値としては10万前後であるということです。

 

また、他の2つのメリット「節税のアドバイス」「申告書への押印・申請」は金額算出が難しいので、あわせて5万円くらいとしました。

 

つまり、合計15万円くらいは確定申告の代行作業に支払っても良い金額であると僕自身は判断しました。

 

税理士を探す

僕の税理士のイメージは、大手企業で税務や財務の担当部署に対して、節税などの税金対策をアドバイスするようなコンサルティングの仕事を行っていて、細かい実務を行ってくれるとは思っていませんでした。

 

ところが、「確定申告 税理士」で検索すると出るわ出るわ。

僕のイメージとは裏腹に、多すぎて絞り込むのが大変でした(笑)

 

また、会計士のサイトもヒットしたので確認したら、確定申告は税理士だけではなく会計士でも代行できることを知りました。

 

初めて連絡を取ったときは、条件が合いそうで、かつ家から電車で30分圏内に事務所があるところにアポを取って、実際に3人の税理士に相談し、一番よさげな税理士に依頼することにしました。

 

ここでは、税理士と実際に話してみて、勉強したことについて一部紹介したいと思います。

(過去に会った税理士たちについてはコチラの記事で紹介しています)

 

記帳代行サービス

紙で発行された領収書は、一覧にまとめて確定申告時に合わせて提出することになります。

記帳代行は、その一覧は電子データでつくるので領収書の電子データ化のことです。

 

世の中の記帳代行サービスには、「仕分け」作業が含まれていない場合があります。

 

この「仕分け」作業が含まれていないと、「これは経費になる・ならない」の判断をしてもらえず、送った領収書はすべて経費として登録されるため、税務調査で大変なことになってしまいます。

 

記帳代行を基本料金に含めている場合は、「仕分け」が含まれないケースが多いと思います。

 

申告書の作成まで請け負います

これはどういうことかというと、「確定申告の書類作成はすべて行うが、税務署への申請は自分で行ってください」ということです。

 

さらに、申請書の提出者の欄は自分の名前と印鑑を押印することになるので、税理士が関与したという証明は申告書上には残りません。

 

これを初めて知ったとき「税務調査の際、税理士は責任を負いません」と受け取ったため、この条件を提示する税理士には仕事を頼まないことにしています。

 

前述したとおり、申請書に税理士の名前と印鑑があっても税務調査の優遇措置なる恩恵はあるかどうかは疑わしいですが、相手の無知につけこんだ卑怯な条件だと考えています。

(まぁ税理士にも言い分はあるんでしょうが、、、)

 

確定申告を税理士に頼んでみた

お任せできる税理士を決めたら、依頼です。

 

僕は全員にお会いした上で決めたので、電話越しに「今回、よろしくお願いします」と伝えたあとは、特に契約書を交わすと行った面倒な手続きはなく、まず年明け早々に手元にあるだけの収入・経費がわかるもの(請求書と領収書の束ですね)を郵送してほしいと頼まれました。

(これは記帳代行に時間がかかるからで、一回あるだけ送ってくれば業界のセオリーとのことでした)

 

その後は残りのを1月末に送り、経費の内訳の確認で何度かメールでやり取りしたとは、2月下旬に最終確認として打ち合わせを行い、細かい点の確認や節税のアドバイスをもらって、僕の作業は終了しました。

 

打ち合わせ後は、

 

えっ!?もう終わり?

 

という状態で、昨年の苦労がただの苦行であったことを改めて感じました。

 

まぁー、適材適所といいますか、やっぱり餅は餅屋ですね。

「お金はかかるけど、別のことに時間を使える」といった感じで合理的に物事を判断できる方であれば、特に気になることは無いと思います。

 

気がついたら、3月15日に「確定申告の代行作業が無事に終わりました」という税理士からメールが来ていました。

 

本当にラクでした。

 

最後に

僕は、5人の税理士とお会いして、自分の依頼内容を請け負ってくれることを前提に、「この人にお願いしたい!」と思える税理士見つけることができました。

 

日本には約7万人の税理士が存在しており、資格試験を免除されている方や、価格競争に巻き込まれ本意ではない金額で仕事を請け負っている税理士も多いそうです。

 

確定申告を税理士・会計士にお願いしたいという方は、多くの税理士と会って実際に頼んでみて、比較検討するなど納得のいくまで探していただくのが良いと思います。

 

Author:yukio iizuka
プロフィール画像
フリーランスとしてUX視点で業務支援しています。 HCD-Net認定 人間中心設計専門家 LEGO®︎ SERIOUS PLAY®︎ メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテーター Hi-Standard好きです。
http://yukioiizuka.com
mislead
MISLEADの記事に共感いただけましたら
いいねをお願いします。

コメント一覧

コメントはありません

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください



       

© yukio iizuka All Rights Reserved...