確定申告を依頼するために会ったクセのある税理士たち
僕は毎年の確定申告を税理士にお願いしています。
今は「この人にお願いしたい!」と思える税理士に出会うことができたのですが、それまでに5人の税理士とお会いしました。
こちらでも依頼内容や条件などしっかり考えていたつもりですが、いざ会って話をすると自分の無知を思い知らされることになりました。
こちらは素人なので仕方ないといえばそれまでですが、たとえ誰であろうと、そうプロの税理士だとしても自分の身は自分で守るしかありません。
というわけで本日は、過去に会った5名の税理士について紹介したいと思います。
はじめに
僕が、初めて確定申告を税理士にお願いした年は3名の税理士と会い、2回目の確定申告の際は新たに2名の税理士と会いました。
ここでは時系列に沿って、出会った税理士について紹介していきます。
北千住の税理士
検索エンジンから「税理士 確定申告」で検索して、その時の職場から割と近かったので連絡をした個人経営の税理士です。
僕が人生で初めてお会いした税理士となりました。
こちらの税理士は、40代前半で背が高く(顔が以上にデカイ!)、少々早口の方でしたが、依頼内容の確認やこちらからの質問にしっかり説明してくれ、とても安定感がありました。
見積もりでちょっと待たされたので、「もう面倒だし、ここにしちゃおうかなぁ~」と思っていたくらいよかったのですが、提示された見積もりが23万だったので、思いとどまりました。。。
僕も相場を調べた上で望んだのですが、さすがにちょっと高い。。。
相場だけでなく、そもそも僕は確定申告の代行サービスに対して15万くらいの価値として見ていたので、条件にあいません(条件についてはコチラで紹介しています)
金額面について僕の考えを説明すると、あっさり15万になりました。
「ん?なにこの値引き???」
僕も個人経営なわけで、自分をいくらで売るかはとても重要です。
なので、コチラの記事で紹介しているとおり、理由のない値引きはしていません。
正直、「無知だと思って、ふっかけたな」という印象を受けてしまったので、この場での契約は保留としました。
実は、この時すでに他の2人の税理士とのアポイントが決まっていたので、その2人と話も聞いてから決めると伝えたところ「どこも同じなので今決めたほうがいいですよ」的なことを言われてさらに、不信感が募りました。
(まぁ、これは僕も言わないほうがよかったと反省したので、営業的には仕方ないセリフとして受け止めました)
都内の税理士法人
次は個人ではなく税理士法人として、組織的に税理士業と営んでいる会社と打ち合わせをしました。
人生で二人目の税理士となるはずでしたが、税理士ではなく20代後半の営業でした。
会社紹介のパンフレットと確定申告の代行サービスについての営業資料の説明を受けた後、依頼内容を伝えると、なんと「6万円」という見積もりが出てきました。
サービスがメニュー化されていたので、計算も早かったです。
ただ、記帳代行は600件までは基本料金に含まれており、それを超えると1件50円かかるということでした。
領収書の数は500件くらいだったので問題なかったのですが、いかんせん安いのでここでも即答せず答えを保留にしました。
帰って調べたところ、どうも「仕分け」をしてくれないということがわかりました。
つまり、領収書を送ったら何も考えずにすべて経費として扱うスタイルでした。
うーん、明らかに経費として認められないものについては含めていませんが、仕事にちょっとでも関わりそうなものはすべて経費としてまとめています。
その為、「領収書になるならない」なる場合は「何%が経費になるのか」を税理士の視点で仕分けてもらいたかったので、ここが条件とマッチしませんでした。
よって、次の日にはお断りの電話を入れました。
都内の税理士
東京の江東区にて、個人で会計事務所を営んでいる税理士でした。
なお、こちらはサイトから直接問い合わせたのではなく、税理士を紹介するサービス「税理士ドットコム」を利用して、マッチングをされた税理士です。
オフィス可能な住居用マンションの一室で、白髪の気の良さそうな60代のおじいちゃん税理士でした。
依頼内容を伝えると、1点勝手に依頼内容を変更されました。
実は昨年度、自分で確定申告していた際にFXの損益を申告していなかったので、それもお願いしたいと伝えたところ、この税理士だけは「それはやらなくてもいいでしょう」ということで見積もりに含められませんでした。
FXはマイナスだったので、申告しなくていいと思っていたのですが、負けの分は3年は繰り越せるため、翌年に利益が出れば、負けの分については相殺されて税金がかからなくなるため、申告修正という作業を行ってほしかったのです。
他の税理士は、「あぁいいですよ」くらいのリアクションだったので難しい話ではないのだなと理解していたのですが、この税理士はこの話をして、「んーまぁであればやりましょうか」という返答でした。
「どうせ来年もFX負けますよ」とは言われていませんが、こちらからの依頼を何の根拠もなく変更するのはいかがなものでしょうか?
見積もりは9万円でしたが、勝手にメニュー変更してきた時点で「もう無いかな」と思っていたので答えを保留にし、税理士紹介サービス会社にお断りの連絡を入れました。
初めて確定申告を依頼した税理士
最終的に、初めての確定申告は「北千住の税理士」に依頼することにしました。
理由は、条件をすべて満たしたのがここだけだったからです。
ただ前述で述べた通り、見積もりの減額具合において不信感は拭えず、一生お付き合いできる税理士ではないと判断し、来年は別の税理士にお願いすると決めていました。
次の年はちょっと早めに10月頃から税理士探しを始めました。
前回はネットで探したせいか、「個人事業主より法人のほうが得意」という方が多かったので、今回は「すでにフリーランスの確定申告の実績のある方にお願いしよう」ということで、知人のフリーランスから紹介してもらうことにしました。
(本当は「個人事業主をメインとした確定申告の作業が得意です」という方を探したかったのですが、単価も低いし単発だしということで、どこも「個人事業主の確定申告も承ります」だったので断念しました)
というわけで、次の年の確定申告をお願いするべくお会いした税理士について紹介します。
都内の税理士
同じ職場に業務委託として参画されている方と親しくなったので、その方に紹介をしてもらいましたが、この税理士かなり曲者でした。
今までお会いした税理士が割と紳士だったことから、「あっ、やっぱこういう税理士いるよね」と自分が以前描いていたような、狡い税理士像を思い出しました。
まず、いきなり初回の約束をすっぽかされました。
職場まで来てもらえるということだったので、昼休みに紹介してくれた方と一緒に待っていたのですが、10分たっても現れないので電話してくれたところ「日付を間違えていました」ということでした。
紹介してくれた人は、「メールでやり取りしたので間違えるはずがないんだけどな。。。」とこぼしながらも間を取り持ってくれたので、後日改めて会うことになりました。
僕もクライアントとの打ち合わせの時間を間違えたことがあるので、あまり強くは言えませんが、少なくとも初回の打ち合わせを忘れたり遅刻したりすることはないように心がけています。
この時点で「うーん、大丈夫かな。。。」と若干不安になりました。
後日、今度はちゃんと現れました。
お会いしてみると、頭部がかなり寂しい感じの、50代のよく喋る税理士でした。
まぁ外見はおいておいて、依頼内容を説明すると、「引き受けることは問題ないが、確定申告の申告書の作成までの請け負いとなります」という発言が出ました。
この時、僕は意味を理解していなかったのですが、後で調べてガッカリました。
これは「申告書に税理士の名前と印鑑を押印しないので、自分の名前を記入・押印し税務署に出してください」ということを意味しており、僕は絶対に頼まないと決めました。
税理士の名前と押印に効果はあまりないかもしれませんが、「何かあっても責任を取りません」という税理士側のリスクヘッジだと受け取ったためです。
他にも、細かい経費の仕分けについてやり取りしたのですが、どれもこれも正論でしか回答がない上に、こちらの意見については受け止めはするものの正論で反論してくる始末でした。
見積もりは6万と、無知だったら安いと思ったかもしれませんが、作業のみの請負なので妥当な金額ですね。前述した税理士法人の会社も6万だったので、こちらもおそらく作業の請負だったと思われます。
税理士として随分キャリアもあるようで、「こんな若造の仕事やってられるか」と言わんばかりだったので、紹介してくれた人には申し訳なかったのですが、翌日早々に断りの電話を入れました。
都内の会計事務所
こちらは、現在お仕事を紹介してもらっているエージェント会社経由で出会った税理士です。
場所は新宿で、30代後半〜40代前半の税理士で、今まで会った中で一番若い方でした。
依頼内容についても問題なく、非常に説明がわかりやすく、相談の回答も合理的でとても気がありました。
年齢が近いせいかもしれませんが、とても話しやすくもありました。
1点、条件面で金額について、今までのどの税理士より安かったので理由を確認すると、「現在のエージェントを利用する限り」という条件でした。
ふーむ、なるほど。
「代わりに営業しなくて済むから」とか「ある程度、契約数が見込めるからボリュームディスカウントしてる」などの理由でしょう。詳しく尋ねることはありませんでしたが、この条件であれば、自分なりに納得できるので、その場で
今年の確定申告をお願いします。
と正式に依頼をしました。
その後は、前回同様に確定申告に必要な書類を一式郵送し、一度打ち合わせを行って僕の作業は終了しました。
「エージェントとの契約がなかったらいくらになるのか」を確認できていないのですが、15万前後であれば、この税理士にお願いし続けていきたいと考えています。
最後に
僕は5人の税理士と会って、生涯お付き合いできる税理士を見つけることができました。
税理士になるためには、税理士試験というかなりハイレベルな試験に合格する必要がありますが、大学の終了課程でいくつか免除されたり、国税局に長年務めることで全試験免除されるケースもあるそうです。
試験を突破するだけの、知識があることも重要ですが、僕は何よりも「このひとにお願いしたい」という人柄の方が重要だと感じました。
僕が会った中でも、50歳以上の税理士は、親身になって対応するというよりは「どれ、ちょっと見てあげましょう」「税理士の言うことに従えば問題ない」といったザ・税理士様という雰囲気がありました。
会社役人に登りつめた高齢のサラリーマンにありがちですが、器が小さい人間は、他人の指摘や忠告に耳を傾けることはなく、まわりにイエスマンを囲いたがると聞きましたが、僕がお会いした高齢の税理士はまさにそういう感じで「先生様」としてちやほやされたいのではないかと思います。
まぁ法人の顧問契約と異なり、確定申告の代行は年に一回の単発の仕事になるので、ぞんざいな対応になるのは仕方のないことかもしれませんが。。。
長くなりましたが、確定申告を依頼したいと考えているフリーランスの方は、この記事を参考に生涯付き合っていける税理士を探していただければと思います。
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